「花莉!!」
急に後ろから名前を呼ばれて、びっくりした。
心臓が口から飛び出るかと思うくらいに。
後ろを振り向けば、詩優がいて……。
走ってきてくれた。
「どうした!?」
詩優は私の格好をみて驚いている。
それもそうか……びしょ濡れなんだから。
っていうかこの水……トイレにおいてあった水だよね!?臭くないかな…!?
私は慌てて詩優と距離をとった。
「あ、えと…ちょっと……いろいろあって…!!」
咄嗟に嘘が思いつかなかった私。
こんな言い方だと余計気にされそうだ…。
「とりあえずこれ着ろ」
詩優は自分のセーターを脱いで私の肩にかけようとしてくるから、慌ててまた距離をとる。
「だ、大丈夫!!詩優のものまで濡れちゃうから…!!それに私にセーターかしたら詩優が寒いでしょ!!」
「俺は大丈夫だけど、お前はどう見ても大丈夫じゃねぇだろ。人のこと心配する前にまず自分のこと気にしろ」



