身分違いの恋がないはずがない


 まさか、サッカー部の部室に入れるなんて!本当に私ってラッキー!

 「これ、タオルとジャージな。後ろ向いてるから着替えちゃって。」
 
そっぽを向かれて言われると少しショック。そんなに顔みたくない?
 
「いや、わざわざ悪いですよ!」
 
「自分がどんな格好してるか分かってる?」
 
「え?」
 
そうして自分の服を見ると、濡れて服がスケス
ケだった。

 「きゃー!とんでもなくお見苦しいものを見せてしまいました。先輩の目が腐ってしまう…」
 
「目が腐るって…俺の心配より自分の心配しろよ…くくくっ…」


 急いで着替える。先輩を待たせたら大変。

 「終わった…?」

 「…え!?はい!終わりました。」

 「まだ髪びちょびちょじゃん。タオル貸してみ?」
 「え、タオルですか?はい!」
 
そうすると、髪を優しく拭いてくれる先輩。幸せすぎて死にそう。

前の方を拭かれるから下を向いていた。
 
「OKじゃね?」
 顔をあげてみると先輩の顔が前にあった。先輩は身長が高いから見上げないと顔が見られない。
 
「…。ちょっとやばいな。」