この空の下、きみに永遠の「好き」を伝えよう。


「まぁまぁ、とりあえず暑いから入ろうよ。俺らは晴のバイト先に内緒で遊びにきたんだ。ひまりちゃんも?」

「あ、うん」

「どうぞ」

天地くんが扉を開けて私を中へと促した。カランコロンとお店のベルが鳴って、店員さんが挨拶してくれる。こういうところにあまり馴染みがないせいか、なんだか少し緊張しちゃう。

「いらっしゃいま──」

蝶ネクタイのバリスタ風の晴くんが笑顔で出迎えてくれた。だけど途中で言葉を止めて絶句する。

「なんでおまえらがいるんだよっ!」

「晴がちゃんと接客してるか心配で見にきたんだよ」

「よう、晴臣」

「いい店じゃん」

「はぁ? マジでありえねー。今すぐ帰れ」

「おいおい、ひまりちゃんにそんなこと言うなよ、ひどい彼氏だな」

「おまえらに言ってんだよ!」

「晴臣、お客さんに向かって帰れだなんて言ってんじゃないよ。さ、お嬢さんはこちらへどうぞ」

突っ込みも虚しく、晴くんの叔父さんによって私はカウンター、天地くんたちは後ろのテーブル席へと案内されて大人しくそこに収まった。

それでも未だに納得できない様子の晴くんは不機嫌そうに唇を尖らせている。

学校で友達といるときも、こんな感じなのかな。