私だけのヒーロー




私にしては大きな一歩だ。



これも、たっくんだからであって、他の男の子に誘われたら、行く気にはなってなかったかもしれない。



帰ってすぐ、奈津子にトークアプリで土曜日が空いてるかと、たっくんたちと水族館に行かないかと聞くと、喜びのスタンプ付きで"もちろん空いてるし行く! 楽しみー!"と、返ってきた。



たっくんとは電車の中で連絡先を交換し、前日に時間や待ち合わせ場所を決めた。



たっくんの友達は2人いて、高1のときに同じクラスで仲が良い友達だと教えてくれた。



男の子だからという不安な気持ちより、たっくんの友達を見てみたいという気持ちの方が断然に優っていた。



遊ぶ日の前日、寝る直前まで着る洋服を迷って、寝ようと目を閉じてからも頭の中でコーディネートを考えていた。



誰かと出かけるのにこんなに楽しみで仕方がないのは、初めてのことで、なかなか寝れないけど、たまにはこんなのも楽しいなぁと感じた夜だった。



土曜日、雲ひとつない晴天で、私はいつもより張り切ってくるくるした髪の毛をストレートアイロンで真っ直ぐにした。



縮毛矯正が取れてきてしまったため、少しずつくるくるの髪の毛が顔を出している。


癖を抑えるスプレーとワックスで根元のくるくるをなんとか抑え、ちょうど家を出る時間になった。