「助けてもらっているのにあの態度って・・・」

「お前らも得体の知れない物を見れば気味悪がるだろう。それと同じだ」

ヒューに返したパルさんの言葉に何も言い返せなかった。王女が得体の知れない物と一緒って・・・。相手は一つの命だぞ。・・・だから海で話した時、自分の種族の事を言っていたのか。どの種族とも言えない、得体の知れない体だから周りが避けているのだと?
笑わせる。そんな事で一国の王の何を知れると言うのか。種族だけで判断し、交渉に及ぶなんて古い考えはいらない。そうだろう。

「笑える話だ。そんなに嫌なら出ていけば良い」

「王女様の力のそばが一番安全だと分かっているんだよ、人々も」