「えぇ。いっそのこと、種族という概念を忘れて生きてくれないかしら。そうすれば亡くなった後の事など考えなくて済むんだけど」

「私にはよく分からないけど、他人の命なんてそこまで気にする事なの?大切な人さえそばにいてくれれば何でも良いんでしょ?」

「その何でも良いと思っていた他人が大切な人を傷付けるの。だから全てに無関心という訳にはいかないわ」

「ならいっそのこと、この国に招いたら?生き残った人間って私たち側についていた密告者でしょ?」

「そう出来たら良いんだけど、襲撃された事もあるから慎重になってしまうのよ」