君がいればそれだけで。

かしこまりましたとしか言えなかった。パルとシオラに王女を任せて、ヒューとベクウには怪我人の手当てを優先してもらった。俺とラズハルドはと言うと、いなくなった兵士や召し使いの穴埋めに追われていた。城の中にいた事もあって囚人たちも協力してくれていたけれど、いつも以上に時間も手間もかかっている事は確かだった。

「シオラ!王女様は良いのか?」

「あぁ、パルがいれば大丈夫だろう。それより、ここは私に任せて怪我人を広間へ」

「悪い!助かる!」

怪我人や子供、老人を広間へと誘導させながら俺は今日の何も出来なかった自分に苛立って仕方なかった。