君がいればそれだけで。

奇跡でも起きない限り、何も知らない者が入ってこれないだろうと。後、こうなる事を予測して話しておいてくれていたんだ。俺に相談もせず様子がおかしくなった時、こうやって心を分けているだけだろうからあまり心配しないでほしいと。

「俺は王女様一筋ですから」

「それもそれでどうなんだろうねぇ。あの子も一応、私だしねぇ」

「お一人に戻らないのですか？」

王女は少し考えているみたいだった。別にこのままでも問題ないと言いたげな表情だし、暫くは二人のまま過ごすのかな。負の心と言っても喜びなどの感情が全く無いわけでは無いみたいだし、一緒にいる分にはそこまで問題は無さそうだ。