君がいればそれだけで。

王女が倒れられた時に話していた事だった。王の座から下り、全てをパルさんに任せて姿を消すと。王として即位していく事に限界を感じているのだと。
もちろん、困った事があれば手を貸すし相談にも乗る。でも、もう自分では収め切れない。時代を変えなければならないと。
僕と兄さんがその日、王女の部屋にいたのは戦い以外の面でパルさんを助けてほしいと頼まれたから。皆が集まった時に中にいなかったのはパルさんを説得させるために二人にしてほしいと頼まれたから。

「それは・・・正気か・・・?」

「嘘を吐いていると?」

王女は至って冷静だ。今ある全ての問題を片付けたら本当にパルさんに王座を譲ろうとしている。これは王女の中では決定事項らしい。