君がいればそれだけで。

二人は納得し、ベクウが起きるまでどう運ぶか考えながらデマを話し続けた。そして、ベクウが喋る事なく目を開けると遺体のふりをしてもらったまま医務室に運んだ。今日一日、僕とベクウはそのまま医務室で休み、たまに兄さんが様子を見に来てくれた。
母国に返すためとか言って王女の許にベクウを運んでもらうと、王女は安心したように笑った。
強い魔力を持っている者ほど魔力が戻った後の症状が酷い。そのせいでまだ思うように動けないから大々的に伝えていないだけで普通に起きているんだ。

「いかがなさいますか?」

「一度、国王と話してみます。ご苦労様でした」

「ありがたきお言葉」