恥ずかしくって、ふたりの腕から逃れ自分の席に向かう。
「どっからどう見てもカップルなのになぁ〜」
「学園の姫と王子。お似合いカップルだと思うわよ?」
うしろからついてきて前の席に座ったふたりの言葉に、 ドキッとする。
お似合い......いやいや、お世辞、だよね......。
姫って、名前だけだもん......まさくんが王子って言われてるのは、知ってるけど......。
でも、そう呼ばれるのも納得だ。
パーマがかった痛みを知らない綺麗な黒い髪。
高身長で、 すらりと伸びた足がスタイルのよさを強調している。
カッコよくて、その上勉強もできて、サッカー部ではエー ス的役割を担っているまさくんが......女の子からモテないはずがない。
私が知らないだけで、もしかしたらまさくんも好きな人がいたり、するのかな?

