独占したい。


「なあ聞いた?花ちゃんと番犬なんかあったらしいぜ?」

「別れたって聞いたけど」

「え?付き合ってたの?まあいいや、とにかくもう番犬は気にしなくていいってことだよな?」



 何か、言われてる気がする……。



「俺、本気で狙いにいこうかな……!最近花ちゃん男とも喋ってくれるようになったしさ!」



 こそこそと何かを言っている1人の男の子は、私のほうに近づいてきた。



「おはよ、花ちゃん」



 この人は……あ、あんまり話したことない人だっ……。



「お、おはよう」



 急に身体が強張り、自分が緊張してることがわかった。

 だ、大丈夫大丈夫……。いつも通り、普通に話せばいいんだ。