1日だけ、キミの彼女。

気まずさのあまり、口を抑えたまま黙り込む私。


だけど、加賀見くんはそんな私に冷たい視線を向けるでもなく、ちょっと恥ずかしそうに笑うと、絵を指差しながら。


「どう? 似てる?」


なんて問いかけてきたので、私はホッとすると同時にコクリと頷いた。


よ、よかった……。怒られなかった。


続けて小声で話しかけてくる加賀見くん。


「ごめん、笑わせて。なんか俺、授業中暇だとつい落書きしちゃうんだよね」


「えっ、全然、大丈夫だよっ」


まさか、普通に話しかけてくれるとは思わなかったので、ますます心拍数が上がって、噛みそうになってしまう。


「あの、私のほうこそ、面白くてつい笑っちゃって、ごめんなさい」


思わず謝ったら、加賀見くんはイタズラっぽく笑った。


「いいよ。むしろ、ウケたみたいで良かった」


そんな彼を見て、なんだか急に親近感がわく。


加賀見くんって、意外とお茶目なところがあるんだなぁ。


もっとクールで近寄りがたいタイプかと思ってたのに。ちょっとイメージ変わっちゃうかも……。