――はじまりは、1通のメッセージだった。


ある日の夜、自分の部屋のベッドでスマホをいじりながらゴロゴロしていたら、中学時代の同級生で別の高校に進学した杏ちゃんから久しぶりにメッセージが来た。


『やっほー! 今度、久しぶりに三中メンバー4人で集まりたいって話になったんだけど、どうかな?』


彼女、山本杏ちゃんは、中学時代の仲良しグループのうちの一人で、元気いっぱいのムードメーカー的な存在。


ちなみにその三中メンバーというのは、私、杏ちゃん、千花ちゃん、希美ちゃんの四人で、みんなそれぞれ違う高校に通っている。


卒業後、春休みにみんなで遊んだきり、その後は一度もみんなで集まることができていなかったので、杏ちゃんからのお誘いはとても嬉しかった。


『久しぶり! ぜひぜひ集まろう! 私もみんなに会いたいです』


喜んですぐ返事をしたら、杏ちゃんからもすぐに返信が来た。


『やったー! それじゃ、さっそくだけど来週の土曜日でどう?』


『土曜日、OKだよ』


『じゃあ待ち合わせ場所は、野いちごランド駅でいいかな?』