恋はオーロラの 下で

俺は坂口にフェスタへの参加を話した。

「海老原、相変わらず恋に閉鎖的だな。誰かを想う気持ちに遠慮なんか必要ない。」

「迷惑をかけたくないだけだ。」

「それ間違っていると思う。彼女はおまえみたいに心が狭くない。もっと話すべきだ。彼女はそれを待っているんじゃないか。偶然出合えたチャンスを半年もほったらかしにして、彼女の顔を見ただろ?あれは待ちかねていた顔だよ。馬鹿でもわかる。」

「俺にはわからない。」

「とにかく二人で行って来い。これ以上彼女を泣かせるなよ。」

坂口と別れて病院のエントランスへ戻った。

あいつに言われたことは正論だと思う。

だが身体的に不具のあることが俺にとって負い目なのは事実だ。