母は、私が物心ついた時から 精神の病を患っていた。 いつもベッドに腰掛けて窓の外を 静かに眺めていた。 外の風景を眺めているというよりも まだずっと何処か遠くに 思いを馳せているように感じた。 そんな母の姿をずっと見てきた私は、 母が何処か遠くへ行ってしまうような 気がしてならなかった。