母は普段と変わらない穏やかな顔で 眠っていた。 少し空いた窓の隙間から まだ少し冷たい風が吹き カーテンを踊らせ 近くで眠る母の長い黒髪を揺らす。 まるで、おとぎ話にでてくる 永遠に眠り続けるお姫様のように 美しくて見惚れてしまう反面、 どこか不安な気持ちになる。 しっかりと掛け布団を胸の上まで かけてお腹の上で両手を重ねる。 それが昔から変わらない 母の眠る姿だった。