二年前の今日、母は死んでしまった。 毒々しさを感じる深い赤の月が 異様な光を放つ夜のことだった。 大学四年の終わりも近づいた頃 第一志望の就職先から内定を貰った。 早く母に報告したい逸る気持ちを 抑えながら母の待つ自宅に 帰った矢先のことだった。