次のページをめくる勇気はなかった。 体が震え、だんだんと呼吸が荒く なっていく。 揺れる日記帳の上で、荒く刺々とした 文字がケタケタと笑っている。 記憶の中の、優しい母の姿が歪み、 悪魔の姿に変わった。 そして、あることに気がつき、頭を殴られた ような衝撃が全身を貫いた。 「………彼を殺す必要はなかった」 果たすべき復讐ではなかった。 私と彼が愛し合うことは、 決して許されないことではなかったのだ。