目の奥がじんと熱くなり、 高岡さんの顔がぼやけて見える。 溜まった涙が落ちてしまわないように、 浅く頷いた。 「また、来るからね」 高岡さんは、アクリル板に軽く手をつき、 顔を近づけ言った。 息で板が白く曇る。 そして、曇った板越しに ぎこちなく微笑んだ。 そして、名残惜しそうに アクリル板からそっと手を離すと、 刑務官に一礼し、部屋から出た。