今まで何度も、愛しさと憎しみの間で 揺れ動いてきた心は、もう限界だった。 頭にどれだけ憎しみの言葉を浮かべても、 心に植えつくことはなかった。 この部屋に居続けたら、愛しい気持ちを 抑えられなくなる。 「…愛してる」 囁いた言葉は、彼の耳に届くことはなく 時計の秒針の音に掻き消された。 あと1分だけ。 この部屋を出るまでは、彼を憎まず 愛する自分を許そう。