「こちらがメニューでございます」
店員がテーブルに置いてあった
黒色のメニューの表紙をめくり
彼に手渡し、ドアの前へ下がった。
「何か食べたいものありますか?」
「そうですね…ハンバーグありますか?」
母の料理で一番好きなものが
ハンバーグだった。
「トマトソースのはどうですか?」
「じゃあ…それでお願いします」
「すみません」
「はい」
「こちらのトマト薫ハンバーグをふたつ
お願いします」
「かしこまりました。
少々お待ちくださいませ」
店員は一礼するとメニューを持って
部屋を出て行った。
「僕、このお店のハンバーグが
大好物でよく食べに来るんです」
「それなら味も期待できますね。
私は初めてこのようなレストランに
来たので…少し緊張してます」
「緊張しなくて大丈夫ですよ。
ここは人の目も気にしなくて
いいですし安心してください」
「ありがとうございます」
