「こんにちは」
入り口の扉が開き、ガラスの装飾品の
音と同時にどこか聴き覚えのある声が
店内に響いた。
声のする方に振り向くと、そこには
復讐相手の御曹司が立っていた。
あの日と同じスーツを着ていた。
正直、昨夜着ていたタキシードも
カチカチに固めた髪型も似合って
いなかった。
あの顔と身長がなかったら
笑いの的にされていただろう。
髪型は自然にセットされていて、
清潔感の溢れた誰にでも好かれそうな
爽やかな好青年だ。
願っていた偶然が、
こんなにも早く訪れるなんて。
さあ、でもこれからどうしようか…
