「日向、飲むヨーグルト買いに行く?」
「あっ忘れてた!行ってくるっ」
「待って!あたしの烏龍茶買って来てほしいの」
「麗どっか行くの?」
「暦が来るからすれ違いたくなくて。これお金」
「ラジャー!カナとあさみんは?」
「俺アクエリアス。なかったらカルピス」
「わたしは水筒あるから大丈夫ですっ」
「はいよーっ」
「奏、アクエリアスなかったらカルピスって本当に謎」
「目玉焼きに醤油なかったらケチャップかけるお前の方がマジで謎」
「あれは日向のせいでしょう!?」
「…ケ…、ケチャップ…!?」
「ほら見ろ麻見ドン引きじゃねぇか」
「っ違うのよ菜穂、違うのっ」
教室を出る香月くんの背中を見ながら、2人の掛け合いに耳を傾ける。
神谷くんは今日購買には行かないらしく、既に食べ始めていた。
麗ちゃんもお箸を出して準備万端だ。
わたしなんてまだお弁当箱も出してない……、
(…あ、来たっ!)