じいちゃんは、階段から落ちて足を骨折した。

なぜ二階に自らが来たのかの説明はしてくれなかったけれど。


お母さんは、僕と一緒に行った帰り道に、犬に襲われた。

本当だったら僕が噛みつかれていた所を助けてくれたのだ。



そこでふいに、僕は自分でもなぜそんな事を考えたのかは分からないけれど、

"お母さんが怪我をしたのは僕のせいだ。…もしかしてじいちゃんも僕のせいで"

と考え始めた。

枕を抱きしめる力が強まる。


2人が怪我をする前に、僕が2人と関わった事で共通するものって何だ?

じいちゃんが怪我したのは朝、僕が起きる前だから、関わるとしたら前日だ。

前日の僕はいつもみたいにじいちゃんにくっついて回って、…そうだ、じいちゃんに駆けっこで1番になった事を伝えたんだ。

お母さんとは、買い物をしていて、いつもとは違う道を一緒に歩いた。