光里に聞いて即答されていたせいか、
ふたりは軽く笑いに変わった。





終業式が終わると同時に周りは足早に帰って行くなか、
教室には3人だけの空間。






『光里ちゃん、明日な。
誠実ん家の裏手の河原に19時ね。』





口の効く阿佐は、俺の気持ちを知ってか知らずか教室を飛び出して行く




『おーい……阿佐ぁ…待てよ』



教室には光里と俺ふたりが残され、
俺は叫びながら追いかけようと…

席を立つと光里を見たが、
光里がニコッ笑いながら見ていた。





『光里…じゃあな』

『うん…。また明日ね』




これだけで精一杯だった……


生徒玄関を出たけど、
阿佐の姿はもうどこにもなかった。