(仮) 【純愛DAYS〜3人のseason〜】

意識すればするほど、
話せなくなる俺をよそに……


阿佐が打ち上げ花火の準備をひとりでしていたせいか、ふたりは沈黙にしかなかった。



『ほら、手に持って!』

『うわぁー、懐かしいよね。この花火っ』





無邪気な光里につられながら、
俺も童心にかえってしまったに違いない。




『かわいいな…光里ちゃん。』

『お前っ。好きなんじゃないだろうなー…』

『バーカ! お前がそんなんだからだ。
奥手だから…』

『お前っ…ムカつくんだよー…』





ふたりは笑い合うが、半ばケンカのようになっていた




『なーにしてるの?楽しもうよっ☆』



光里の声が響いていて、
俺たちふたりは光里を取り囲むことになる。