キミは当て馬、わたしはモブ。



 アカネちゃんはわたしの周りをキョロキョロと確認して、嬉しそうにわたしの腕に飛び付いてきた。



「一緒に食べようよっ」



 ひぇ~~何この生き物、可愛い~~っ! でもすっごく力が強い~! 腕が痛い~!


 腕力がゴリラって、本当だったんだ……。


 されるがままぐいぐいと袖を引かれて着いた先では、アカネちゃんの友達である女子が二人、机をくっつけて待っていた。


 えっ、わたし、お邪魔なんじゃ?



「ねぇ二人とも、佐久良さんも一緒でもいい?」
 

「「いいよ~」」



 即決!?


 すごいなぁ、フットワークが軽くて。


 うーん、せっかくだし、一緒させてもらおうかな。



「でも、急にどしたの?」


「んふふ、ちょっとね~! ね、優斗!」



 友達の質問に、アカネちゃんは抑えきれずに溢れたような笑顔で隣の席の中村くんを呼び掛けた。



「なんで僕に振るんだよ……まぁ、でも、ちょっとね」



 そう言ってわたしのことをチラッと見上げてくる。


 あっ……もう言ったのかな、あのこと。


 だから急にアカネちゃんになつかれちゃってる?


 それは嬉しいけど……だんだん、推しカプの真ん中に横入りしてるみたいで、複雑だなぁ。