キミは当て馬、わたしはモブ。




「……僕達も、よくあるんだ。あんな風に冷やかされること。


何度も続く内にいちいち否定することも疲れて、いつからか否定も肯定もしなくなった。


僕達はその辛さを知ってる。なのに、アカネは同じことをしたんだ。……僕はそれが、許せなかった」



 あ……。だから、中村くんはあんなに怒ってたんだ。


 グサッ。ごめんなさい。わたしも似たようなことをしています。


 でも安心してください。ちゃんと妄想と現実の分別はできるタイプだと思います!



「あの……でもさ、中村くんはわたしと帝塚くんがなんでもないって信じてくれるよね?」


「そりゃあ……」


「だったら、それで本当に十分。中村くんはわたしのことを信じてくれるし、わたしも中村くんと辻さんには何もないって信じる。それでいいでしょ?」



 わたしは別に、わたしを知ってる全員に誤解を解いてもらいたいわけじゃない。そんなの難しいってわかってるし。


 信じてくれる人が一人いるだけでも、心は軽くなると思う。


 それが中村くんならなおさら心強い。同じ境遇で、わたしの気持ちをわかってくれる人なら。


 それに、わたしはアカネちゃんを責められない。同じことをしているから。


 だから、あんまり謝られすぎても困るなぁ。