今日は和花ちゃんと帝塚くんも誘ってのデートの日。
前みたいに、二人を待たせないようにしないとね。
あたしはすっかり早起きもお手の物。これも優斗への愛が見せた技だってね。
でも、その前に……。
優斗の肩を叩いて振り向かせる。
「優斗……んっ!」
「は、次はなに?」
「なんかしてほしーな?」
「……」
向かい合ってアピールしてみるも、見事にスルーされてしまった。
こっち方面はうまくいかないなぁ。
「アカネ」
しょんぼりしていると、優斗が耳に近付いてくる。
なんだろう。耳をすませると、
「――さっさと用意終わらせてこい」
珍しく、優しい声が降ってきた。
あたしの期待値がぐんぐん上がる。
「そ、それって……!?」
「残り時間によっては、考えないこともない」
「行って参ります!」
優斗って、世界一あたしの扱いがうまいかも。
自分の家に走りながら、ふと前に和花ちゃんから言われた言葉を思い出した。
『アカネちゃんにとって中村くんって……なんなの、かな』
あのときはうまく答えられなかったけど、今なら断言できる。
あたしにとって優斗は、大切な幼なじみで、家族みたいな……。
――――世界一、大好きな人!
おわり.



