キミは当て馬、わたしはモブ。




「やっぱり~? あたしの部屋に来るの、早すぎるなって思ってたんだよね~?」


「な、なんのことだよ……っ、そんなんじゃ、ないし……」


「じゃあ、なんで?」



 優斗が部屋の外に出ていくのを追いかける。


 ドアノブに手をかけるのを阻止して、後ろから手を被せた。


 理由言ってくれるまで、この部屋から出してあげない!


 頑固なあたしに優斗が勝てたことはない。


 いつもの通りため息を吐いて、しぶしぶ答えてくれるのだ。



「どうせ寝顔を見られるのも期限付きだって思ったら、少しでも多く見ておきたくて……」


「へぇ~……これからは毎日見せ合いっこしよっか?」



 どっちが先に起きるか勝負しよう。


 夜寝るときから一緒にいよっかな? それが一番効率的かも。



「……そうだな」



 素直になった優斗に、きゅんと胸が高鳴る。


 暴れてしまいそうになって、抑えるためにぎゅ~っと優斗を抱え込んだ。


 ん~~好き。


 優斗の匂いを肺いっぱいに吸い込む。これが毎日できるなんて、あたしってば贅沢者だなぁ。



「吸、う、な! ていうかアカネ、なんで着替えてないんだよ」


「起きてすぐに行かないと、優斗が起きちゃうかもしれないと思って。時間短縮!」


「着替えてこい。今日は出かけるんだろ!」


「えへへへ……はぁ~い」



 優斗と一緒に部屋を出る。