「え? 何かおかしなこと言いましたか?」
しかも無自覚!
……落ち着いて、わたし。
これは、簡単に都合良く解釈していいものじゃない。
アカネちゃんを諦めたばかりの帝塚くんが、そうホイホイと別の人に心移りするようなタイプとは思えないよね。
だから、ダメ。
期待なんて、しない。
よしよし……落ち着いてきた……。
「あのね……帝塚くんは、わたしのことを特別だと思ってるのかもしれないけど」
「特別ですよ?」
「か、勘違いなんじゃない?」
「まさか。ありえません」
「ううぅ……っ」
くっ……! やめろやめろ! ときめくなわたし!
帝塚くんも即否定するな! わたしの気もしらないで……っ。
「ありえるの! だって帝塚くんには――わたしと比較できるような友達がいないじゃん!」
ビシッ! と指を差して突きつけてあげた。帝塚くんの現状を。
きっとそうだ。わたしのことを大切だとか特別だとか言えるのは、他に当てはまる人がいないからだ。
「だから、そういうこと言うのは、新しく友達を作ってからにして!」
でもそれでわたしより気が合って仲良くなったらどうしよう。
そ、それはやだ。
帝塚くんに新しく友達を作りつつ、わたしのことを友達以外の特別にしてもらわないと……。



