空が高いすっきりとした秋晴れの日。
今日は同級生朱里(あかり)ちゃんの結婚式だ。

私ともう一人の同級生未菜(みな)ちゃんは、受付の手伝いを頼まれて少し早い時間に会場に入った。
趣のある和をベースとしたアーチをくぐると、空気が凛となる。

和風好みな朱里ちゃんは会場も和テイストのものを選んだようだ。一見高級料亭のように敷居が高そうな建物。入口前には大きな松の木がそびえていて、とても綺麗に植栽されている。入口は大きく開放されていて明るい。
朱里ちゃんに似合ってて、すごく彼女らしいなと思った。

「受付のお手伝いに来ました」

そう告げると、スタッフらしき人と男性二人が私たちの方を見る。
男性は新郎側の手伝いの人達だった。
ネイビーのスリーピースに薄いシルバーのネクタイが上品でフォーマルだ。
一方私は、藍色のパーティードレスにクリーム色のボレロ、そして胸元には小さめのコサージュを付けている。
それだけで、結婚式なんだという空気感がすごくて妙にソワソワしてしまう。

軽く挨拶を交わしてから、私たちはスタッフから受付の仕事内容の説明を受けた。