「うらら…!」


「え…?」



今…誰か呼んだ?



ふらふらな頭で考えながら、呼ばれた方向に振り返る。



するとそこにいたのは…



「……啓斗さん…!?」


「うらら…待って…。」



ここまで走って来たのか、白い息を吐き出す啓斗さんの姿だった。



でも…なんで…?



「啓斗さん…どうして?」