アタシは側にあった新しいカミソリを手にとった。 そして、携帯の待受を開いた。 そこにあった待受は、前に陸斗と一緒に撮った写メだった。 最後くらい、好きな人を見ていたかったんだ…。 つい3ヶ月前に撮った写真。 きっとこの頃はこんな現実に気付きもしなかった。 だって… そこに写っていたアタシ達は、満面の笑みで… 笑っていたんだから…――。