封筒を持つ手が震える…… だけど、アタシはこのお金をギュッと胸に抱きしめた。 だって… このお金で…お母さんを助けられるかもしれない。 乳ガンの事は、今度先生に詳しく聞かないとわからない。 だけど…肝臓の手術はこれで受けれる…! そう思うと、涙が出そうになった。 「うらら…泣いてるの?」 「え…ううん。花粉症なだけ。」 横から顔をのぞいてきた沙弥には泣いてることバレそうになっちゃったけど… 待っててね…お母さん。 アタシきっと、お母さんを救うから。 待っててね……。