「ならばわたしに、宝石の居場所を教えてもらえないだろうか?」
「いいともさ。僕の質問に答えてくれたらね」
「質問?」
「そう。お城のお姫様は、宝石に逃げられて困っていたかい?」
「それは困り果てていたとも。あの宝石は亡くなった王女様からいただいた物だから。それはそれは泣いて悲しんでいたよ」

じいやが素直に答えると、魔法使いは嬉しそうに声を弾ませました。

「それはよかった!僕は困ったり悲しんだりする人が大好きなんだ」