「ご老人、宝石をお探しかい?」

降ってきた声に、じいやが上を見上げると、そこにはホウキにまたがった少年がいました。

「これはこれは、イタズラ好きの魔法使いじゃないか。なぜわたしの探し物を知っているんだい?」
「あの宝石に魔法をかけたのは、僕だからさ」

魔法使いはニヤニヤと意地悪く笑いました。

「魔法使い、おまえは姫様の宝石がどこに行ったのか知っているのかい?」

じいやの問いかけに、魔法使いはうなづきました。