じいやと逃げる宝石

その日から、お姫様は毎晩宝石を毎日磨いて、宝石箱にしまいました。

その様子は王女様にそっくりで、嬉しくなったじいやは小さく呟きました。

「姫様は王女様によく似ておられる…そう思うだろう、宝石や」

それに応えるかのように、ピカピカの宝石はキラリと輝きました。

宝石がお姫様の元から逃げ出すことは、もう二度とありません。