それはある日の朝のことです。

とある国の小さなお城の一室で、じいやが朝ごはんの準備をしていました。

窓の外に見える大きな木の上で、青い小鳥がちちち…と鳴いています。

穏やかな一日の始まり…だけど、次の瞬間。
そんな小鳥の鳴き声をかきけすくらいの、大きな泣き声が聞こえてきました。

「どうしました姫様」

じいやが急いでお姫様の部屋に向かうと、目を赤くはらしたお姫様が窓を指差しながら泣いていました。