「確かに。
でも学校や会社が無い分、こっちの方が良いかもな」

「ウフフ。
それもそうね」

私達は顔を見合わせて笑った。


「ねぇ、進也君」

「ん?」

「普通の街には無くて、ここにしか無いモノなぁんだ?」

唐突に奈緒が質問をぶつけてきた。


「この街にしか無い物か…
なんだろう?」

「はーい、時間切れ。
正解は…」

奈緒が私の手をとり歩き出した。