…もう辺りはすっかり暗くなってしまっていて、遥か下に見える景色は闇に閉ざされている。

そんな状況なのに私は、自分の中の恐怖感が知らず知らずの内に薄らいでいたことに気が付いた。

「死を覚悟したからか…」




私は下を見て、あることに気付いた。

私達の真下の部分には、明りが全く無いのである。