「ヤだって…お前なぁ。」 「ヤなんだもん!!」 海鬼の呆れ顔に少しイラついたあたしは言葉を投げ捨てると、膝を抱えて顔を埋めた。 だってめんどくさいだもん。 学校なんて…ただ皆に騒がれに行くようなところ。 あたしは普通に過ごしたいのに…世間はそれを許してはくれない。 「ほーら着いたぞ。」 「…ありがと。」 海鬼があたしを送り届けてから帰る、いつものパターン。 その日あたしは仕事の疲れもあり、すんなりと夢の中に落ちていった。