「アリス〜!」 清々しい朝の教室。 自分の席に座るあたしは朝からため息をついた。 廊下から響く聞き慣れた幼なじみの声。 「アリスっ!」 教室のドアから顔を出した由香が、アタシの名前を呼んだ。 その手には何やら雑誌を丸めて掴んでる。 由香ったら、何をそんなに慌ててんのよ…? 「何よ慌てて…。」 珍しく朝から学校に来ていたあたしは、息荒く近づいてくる由香に首を傾げた。