李斗の声だ…! そう直感し、振り返る。 「え…?」 だけどあたしの目に映った物は、少し考えようが必要だった。 なんですか、これ…? 視界の一面に広がる赤いバラ。 大きなバラの花束から、やっとの事、ぎりぎりで李斗の姿が確認できる。 「ほらよ。」 そういった李斗に花束を渡される。 かなり多いのか、腕に重みがズシッとかかった。