「あははは」と、声を揃えて笑っていたあたし達。 だけど海鬼は少し真剣に。 声も1オクターブくらい低く。 「お前の身に危険がありそうだったらすぐ言えよ?」 バックミラーから目を逸らして言った。 そうだよね…。 こんな事で怪我するわけにはいかない。 あたしにだって、仕事があるんだし。 体に傷は付けられない。 あたしは握った手に少し力を込めると。 「うん。」と小さく呟いた。