「あれ、アリスじゃない?」 「えっ?わぁホントだ!」 案の定、速攻気づかれてしまった。 海鬼の方を軽く伺う。 その表情からは、あたしと一緒の考えのようだ。 「アリス、いくぞ。」 「うん。」 耳打ちされて、首を縦にふる。 周りがざわつき始めたその時、海鬼が走りだした。 手をグイッと掴まれて、あたしもその後を追う。