モデル彼氏とお姫サマ☆







パシッ…!



「李斗のバカっ!」



顎を持つ李斗の手を軽く手の裏で突っぱねた。


もう、ドキドキなのと泣きそうなのとで。


何が何だかわからない。


あたしは教室を後にしようと走り出す。


だけどその腕を李斗が掴んだ。



「どこ行くんだよ…!」


「離せバカっ!」



でもあたしはその腕も振り払うと、赤くなった目で叫んだ。


このままここにいたら、何だか泣いちゃいそうだったから。