ぎゅっ…。 「え………?」 急に体の温度が高くなり、暖かさに包まれた体。 回らない思考回路と高鳴る心拍。 どう…なってるの? 腰と背中に回った両腕が、あたしの体を包み込んで離さない。 それに、無駄に近くにあるアイツの横顔。 だから、あたしは思わずアイツの名前を呼んでしまった。 「李…斗……?」