心はこんなにも叫んでいるのに、演技で作りあげたあたしを…崩す事ができなかった。 もう大切な人を失いたくなかった。 その一心で“雨音アリス”を演じていた。 そして… 「分からなくなったんだ。」 「え…?」 「自分が一体…どんな人間だったのか。」 突然発したあたしの言葉に少し驚いた様子でこっちを見る。 今まで和馬にも、由香にも、家族にも…誰にも話したことが無かったあたしの胸の内。